MEO対策の営業が来たら。1人サロン・整体院が契約前に確かめること

店のオーナーが、机の上のチェックリストにペンで印をつけながら、契約書の横で考えている様子

「Googleマップで上位に出します」「月額◯円で運用します」。そういう電話やメールが、開業したあとに届くことがあります。

断っていいのか、乗ったほうがいいのか。判断の材料がないまま、その場で決めるよう求められると落ち着きません。

先に結論を書きます。頼むかどうかの前に、何をしてもらえるのかと、Googleが公式に何と言っているかを確かめます。そのうえで、自分でできることなら、自分でやったほうが早いです。

🎯 結論:契約の前に、3つを確かめる

私の見方ですが、確かめることは3つです。

  1. 何をやってもらえるのか(作業の中身)
  2. どんな成果を期待できるのか(約束できないことを約束していないか)
  3. それは、自分でできないことか

Googleのヘルプにも、人に頼むこと自体は選択肢として書かれています。サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒントというページに、「ビジネス プロフィールの管理や最適化についてサポートやアドバイスをご希望の方には、サードパーティのご利用を検討することができます」とあります。「サードパーティ」は、代理店や業者のことです。

同じページには、お金のことも書かれています。「ビジネス プロフィールは無料でご利用いただけますが、サードパーティに依頼するプロフィールの管理業務は、多くの場合有料になります」。つまり、払っているのは作業の代金で、掲載そのものの代金ではありません。

だから、1つめの「何をやってもらえるのか」がいちばん大事になります。「MEO対策」「最適化」ではなく、どの画面の何を、月に何回触るのか。ここが出てこないなら、判断の材料がありません。

🔍 Googleは順位について、公式に何と言っているか

2つめの「どんな成果を期待できるのか」は、Googleの公式の説明と照らすと分かります。

Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒントというヘルプには、こう書かれています。

Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません。検索アルゴリズムの詳細は、すべてのユーザーにとって可能な限り公平なランキング システムを構築するために機密情報となっています。

そして、並び順を決めているものとして3つが挙げられています。

ローカル検索結果は、主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます。これらの要素を組み合わせて、最適な検索結果が表示されます。

それぞれの説明も、同じページに書かれています。

  • 関連性:「関連性とは、検索語句とビジネス プロフィールが合致する度合いを指します」
  • 距離:「距離とは、検索しているユーザーから各ビジネス拠点までの距離を指します」
  • 知名度:「知名度とは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します」

この3つのどこが足りていないかを確かめる手順は、別の記事にまとめています。

▶ Googleマップに出てこない原因はこちら:サロンがGoogleマップに出てこない原因と、今日からできる直し方

Googleは、業者側に向けたポリシーも出しています。ビジネス プロフィールのサードパーティ ポリシーの「禁止されている手法」には、虚偽の主張・誤解を与える主張・現実味のない主張の例として、次のものが並んでいます。

  • 「Google サービスで上位に掲載されることを保証する」
  • 「プロフィールが Google 検索や Google マップに必ず表示されると主張する」
  • 「ロボコール(自動音声電話)または他の技術を使って Google であるかのように装う」
  • 「料金が発生しない Google サービスを有料の掲載サービスであると偽る」
  • 「代理店契約を結ばなければプロフィールを失うことになると脅迫する」

ここから言えるのは、「必ず上位に出します」と約束する話は、Googleの公式の説明とは合わないということです。先に挙げたヒントのページにも、「サードパーティは、特別な手段を使って Google 検索や Google マップでのビジネスのランキングを約束したり操作したりすることはできません」と書かれています。

MEO対策そのものが意味がない、という話ではありません。確かめるのは、約束の中身です。

📋 契約する前に確かめること

Googleのヘルプとポリシーに書かれている範囲で、確かめる項目を並べます。そのまま聞いてかまいません。

  1. 作業の中身を、書面で具体的に出してもらえるか。ヒントのページには「サードパーティと契約する前に、サービスとその費用が明確に記載された契約書の正式なコピーを入手してください」と書かれています
  2. 成果として何を約束しているか。上位表示の保証は、サードパーティ ポリシーで禁止されている主張に挙げられています。約束の形になっていたら、その場で決めないこと
  3. ビジネスプロフィールのオーナー権限は、自分が持ったままか。ポリシーには「すべての最終顧客は、常に自身のビジネス プロフィールのオーナー権限または共同オーナー権限を保持している必要があります」と書かれています
  4. 成果の数字を、自分でも見られるか。ヒントのページでは、注意すべき兆候として「透明性の欠如」が挙げられ、「お客様には、ビジネス プロフィールを閲覧したりクリックしたり操作したりしたユーザー数など、プロフィールのパフォーマンスを知る権利があります」と書かれています
  5. 変えたところを、そのたびに知らせてもらえるか。ポリシーには「最終顧客のプロフィールに対するすべての変更と編集について、その最終顧客に必ず通知してください。ビジネス オーナーの同意なしに、プロフィールの機能の設定変更や無効化を行うことは禁止されています」と書かれています
  6. やめるときの条件を、契約の前に書面で確かめる。ポリシーでは「最終顧客がサードパーティによる管理サービスの利用を終了する手続きは、簡単なものでなければなりません」とされ、通知を受け取ってから7営業日以内に、顧客がそのアカウントの排他的な管理権限を取り戻せるよう取り計らう必要があると書かれています
  7. やめたあと、プロフィールが自分の手元に残るか。3と6が守られていれば、オーナーは自分なので残ります。逆に、オーナーを相手の名義にしたまま進めると、やめたあと自分で管理できなくなるおそれがあります
  8. 口コミを集める話が出てきたら、やり方を確かめる。業者が書き込みを用意する、お礼の品や割引と引き換えに集める、良い評価をくれそうな人だけに頼む。これはどれも、Googleのポリシーで禁止されています

8つめについては、何が禁止されていて、何なら頼んでいいのかを別の記事にまとめています。

▶ 口コミのお願いの仕方はこちら:Googleの口コミを増やす方法|お願いの仕方とポップ・チラシの文例

🔑 オーナー権限は、自分の名義で持っておく

ここだけは、頼む・頼まないに関係なく確かめてください。

ビジネス プロフィールのオーナーと管理者を管理するというヘルプでは、権限が2つに分かれています。

オーナーはプロフィールを完全に管理できます。ユーザーの追加と削除、プロフィール情報の管理に加え、プロフィールの削除も可能です。

管理者(旧称「サイト管理者」)は、プロフィールに対してオーナーとほぼ同じ権限があります。ただし、ユーザーの追加と削除、プロフィールの削除はできません。

つまり、任せるなら「管理者」として追加すれば足ります。サードパーティ ポリシーにも、業者側への案内としてこう書かれています。

クライアントがすでにビジネス プロフィールを保有している場合は、あなたをオーナーではなく管理者として招待するようにクライアントに依頼してください。

Google ビジネス プロフィールを保護するというページにも、「ビジネス プロフィールを管理するサードパーティを追加する場合でも、アクセス権を維持してください」と書かれています。

これは業者の話に限りません。支援先のこころ晴れ鍼灸院(東京・代々木)では、以前に別の人がオーナーとして登録していて、その方と連絡がつかず、オーナーの確認に時間がかかりました。業者が関わっていた話ではありませんが、自分の名義で持っていないと、あとで手間がかかる例です。

1事例の実情です。成果を保証するものではありません。

開業前なら、最初から自分の名義で登録しておくだけで、この手間はありません。

▶ 開業前の準備の順番はこちら:サロン・整体院の開業前にやっておく集客の準備

🛠 自分でできることは、自分でやったほうが早い

3つめの確かめごとが、ここです。

Googleのヘルプにも、こう書かれています。

知識を深める: ビジネス プロフィールの仕組みと使い方を理解するのに、それほど時間はかかりません。ビジネス プロフィールの仕組みを理解しておくと、そうした知識に基づいてサードパーティに的確な指示を出すことができます。

頼むとしても、中身が分かっている状態で頼んだほうが、頼み方が具体的になります。そして、やってみると自分で終わる範囲も見えてきます。

自分でできることは、だいたい3つです。

1. 基本の情報を、正しく埋める

店名、営業時間、カテゴリ、説明文、写真、ホームページと予約のリンク。順番と確かめ方は、この記事にまとめています。

▶ まず埋める項目はこちら:地図に出るまでに埋める5項目

2. 口コミをお願いする

会計のときの一言と、口コミを書く画面へのQRコード。見返りをつけず、来てくれた方全員に同じように頼みます。

3. 口コミに返信する

届いた口コミに短く返す。文章が毎回思いつかないなら、下書きをAIに作らせる方法もあります。

▶ 返信文をAIに下書きさせる手順はこちら:Googleの口コミ返信の仕方と例文|AIに下書きさせる手順つき

この3つをやってみて、手が回らない・やり方が分からない、となったら人に頼む。そのときに、前の章の8項目を確かめる。この順番なら、何を頼んでいるかが自分で分かった状態で契約できます。


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❓ よくある質問

営業を断ったら、Googleマップでの扱いが悪くなりませんか?
Googleのヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」では、ローカル検索結果は「主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます」と説明されていて、業者と契約しているかどうかは挙げられていません。同じページには「Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」とも書かれています。また、ヘルプ「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」には、注意すべき兆候として「脅迫する」が挙げられ、「お客様の許可なしに、サードパーティが Google サービスからお客様のビジネス情報を削除したり、ビジネス情報にアクセスしたりすることはできません」と書かれています。
「Googleの者です」と名乗る電話がかかってきました
Googleのヘルプ「サードパーティと連携してビジネス プロフィールを管理するためのヒント」には、「サードパーティの担当者が Google の社員であると主張している場合は、その担当者の名前を確認し、「@google.com」のアカウントからメールを送るように依頼してください。この情報を提供できない場合は、Google の社員ではないか、権限のない立場で行動している可能性があります」と書かれています。ヘルプ「不正な電話とテキスト メッセージからの保護」にも、「Google の社員を装った電話がかかってきた場合は、電話を切ってください。音声案内によってボタンを押すよう促されても、ボタンは押さないでください」と書かれています。
もう契約している場合は、どうすればいいですか?
まず契約の中身と、ビジネスプロフィールのオーナーが自分の名義になっているかを確かめてください。Googleの「ビジネス プロフィールのサードパーティ ポリシー」には「すべての最終顧客は、常に自身のビジネス プロフィールのオーナー権限または共同オーナー権限を保持している必要があります」と書かれています。やめるときについても、「最終顧客がサードパーティによる管理サービスの利用を終了する手続きは、簡単なものでなければなりません」とされ、サードパーティは通知を受け取ってから7営業日以内に、顧客がそのアカウントの排他的な管理権限を取り戻せるよう取り計らう必要があると書かれています。

📝 まとめ

  • 確かめるのは3つ。作業の中身、約束している成果、それは自分でできないことか
  • Googleは「ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」と書いている。上位を保証する話は、公式の説明と合わない
  • ビジネスプロフィールのオーナーは自分の名義のままにして、任せる相手は管理者として追加する

6つの質問で、いま優先することが分かります

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